柏、ホームで広州恒大に完敗 決勝進出はあまりに厳しく

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 AFCチャンピオンズリーグ（ACL）準決勝ファーストレグの柏レイソル対広州恒大の一戦が２５日行われ、アウェーの広州が４－１の逆転勝利を収めた。

悲願の決勝進出まで、ついにあと一歩まで迫った柏。攻撃の核のレアンドロ・ドミンゲスを負傷で、主将の大谷を出場停止で欠く布陣で、名将リッピ監督率いる中国のビッグクラブとの初戦に臨んだ。

J・ワグネルのシュートがゴール前のクレオに当たってわずかに外れた開始２分のチャンスはオフサイドとなったが、柏は１０分という早い時間に大きな先制点を奪うことに成功する。遠い位置からのFKをJ・ワグネルがゴール前に蹴り入れると、これにクレオが頭で飛び込み、ボールはワンバウンドしてゴールの中へ。一旦はクレオのゴールとアナウンスされたが、その後触っていなかったとの判断でJ・ワグネルのゴールに訂正された。

ビハインドを背負った広州は反撃に転じ、２３分には決定的なチャンス。細かいパスワークで柏の守備を崩すと、最後はゴール正面からムリキが狙いすましたシュートを放ったが、ボールは左ポストを内側を叩いて手前に跳ね返り、柏は辛うじて同点弾を免れた。

危険な距離でたびたびFKを与え、コンカの正確なキックにゴールを脅かされる場面が目立っていた柏だが、前半半ばから落ち着きを取り戻すと、逆に広州ゴールに迫る形を増やし始める。サイドで優位に立つ柏は容易にクロスの形に持ち込み、中央で田中やクレオがゴールを狙う。特にJ・ワグネルの正確なクロスは上がるたびにチャンスを生み出していた。

３７分には左サイドからのJ・ワグネルのクロスに対してニアポストのDFが中途半端に対応し、ファーへ流れたボールに田中が反応。難しいトラップを収めたが、良い判断で飛び出したGKゾン・チョンがシュートを阻んだ。

前半終了間際の４４分にも、左サイドのJ・ワグネルからファーポストのクレオに正確なクロス。胸トラップからクレオが放ったボレーはわずかにゴールポストの右にそれ、前半はそのまま１－０のスコアで折り返しを迎えた。

後半にもクレオが収めて落としたボールからJ・ワグネルが強烈なシュートを放つなど良い形で試合に入りかけた柏だが、徐々に広州の攻撃陣に押し込まれ始まる。その流れの中から、５８分には広州に同点ゴールが生まれた。左サイドのスン・シアンからの鋭いクロスに戻りながら対応した近藤は、ボールに辛うじて触るのがやっと。大きくクリアできずゴール前に転がった絶好のチャンスボールを、ムリキが豪快に蹴り込んで１－１とした。

オープンな攻防となった一進一退の試合はどちらに転んでもおかしくなかったが、柏は決定的なチャンスを逃したことがさらなる失点につながってしまう。６６分、J・ワグネルの左CKからのボールに交代出場の谷口がニアで触り、ファーポストの近藤が頭で合わせたが、ゴールライン上のDFがぎりぎりでクリア。そのまま反撃に出た広州に２点目が生まれた。

エウケゾンのミドルシュートをブロックし、一旦は広州の攻撃を食い止めたかに見えた柏だが、こぼれ球をコンカが拾う。ペナルティーエリア手前からの強烈な左足ミドルは菅野の伸ばした手の先を越えて左隅に突き刺さり、広州が２－１と勝ち越した。

そのわずか２分後、広州は試合を完全に決めてしまうかに見えたが、決定的な３点目のチャンスを逃す。速攻からドリブルを仕掛けたエウケゾンが近藤を１対１でかわしてゴール前に迫ったが、フリーでのシュートはゴール左に外れた。

セカンドレグに向けて追いついておきたい柏はクレオのミドルや、CKからの何度かのチャンスなどで同点ゴールを狙ったが、逆に８２分にはあまりにも痛い３点目。CKからエウケゾンにニアで合わせられ、１－３と突き放されてしまった。

先週末の国内リーグで試合を行わなかった広州に対し、１日遅れの日曜日にリーグ戦を行ったため中２日の柏は、終盤にはコンディションの差を見せ付けられる結果に。アディショナルタイムにはロングボールからのこぼれ球を拾ったムリキが菅野をかわしてシュートを流し込み、広州が４－１の大差で試合を締めくくった。１週間後のセカンドレグに向けて、柏は絶望的とも言えるスコアでホームゲームを終えることになってしまった。